Backlog から別のツールへ乗り換えるとき、気になるのは「これまでの課題やコメントを、どこまで持っていけるか」ではないでしょうか。
課題を移す方法は、ツールによって違います。CSV で読み込むもの、API でつないで移すもの、移行を代わりに引き受けるもの。どの方法でも、移したあとで「思っていたのと違う」となりやすい点は、だいたい同じです。この記事では、移す前に確かめておきたい6つのことをまとめます。
この記事の要点
- 担当者や起票者は、多くの場合メールアドレスで照合される。移す前に、相手を先に招待しておく
- Backlog の「処理済み」は、完了ではなく「確認待ち」のことが多い。移したあとの状態の対応を先に決める
- 添付ファイル・Wiki・カスタム属性は、移らないことが多い。必要なものは別に保存する
1. 何が移って、何が移らないか
課題の件名や詳細、コメントは、たいていのツールで移せます。差が出るのは、その周りの情報です。乗り換え先に、次の項目が移るかどうかを確かめておきます。
| Backlog の項目 | 確かめること |
|---|---|
| 件名・詳細 | 書式(太字・表・リンク)が崩れないか |
| コメント | 書いた人と日時が残るか。全員が「移した人」の名前にならないか |
| 担当者・起票者 | 誰に付くか(次の章) |
| 状態 | どの状態に読み替えるか(3章) |
| 開始日・期限日・作成日時 | そのまま残るか。作成日時が「移した日」にならないか |
| 種別・優先度・カテゴリー・マイルストーン | 乗り換え先に同じ項目があるか。無ければ本文に書き残すか |
| 添付ファイル・Wiki・カスタム属性 | 移らないことが多い(4章) |
2. 担当者と起票者は、誰に付くか
課題の担当者や、コメントを書いた人は、多くのツールでメールアドレスが同じ人に結びつけられます。乗り換え先にその人がまだいなければ、移した人や管理者にまとめて付くことがあります。
- 移す前に、相手を先に招待する:社外の相手も含めて、乗り換え先に登録してもらってから移すと、担当者がそのまま付きます
- メールアドレスをそろえる:Backlog と乗り換え先で、同じ人が別のメールアドレスを使っていないかを確かめます
- 辞めた人・外れた人の課題:結びつけ先が無い課題は、誰に付けるかを決めておきます
3. 状態は、どう読み替えるか
Backlog の最初の状態は「未対応」「処理中」「処理済み」「完了」の4つです。このうち「処理済み」の扱いに注意が要ります。
「処理済み」は、作業した人が終えて、依頼した人の確認を待っている状態として使われることがよくあります。これを乗り換え先の「完了」に読み替えると、確認がまだの依頼が、終わったことになってしまいます。
状態を追加して使っている場合(「確認待ち」「保留」など)は、それぞれをどれに読み替えるかを、移す前に一覧にしておきます。
4. 添付ファイル・Wiki・カスタム属性をどうするか
添付ファイルや Wiki、カスタム属性は、課題の本体とは別に持たれていて、移らないことが多い項目です。
- 添付ファイル:契約書・指示書・最終の納品物など、残すべきものは別に保存しておき、必要なものだけ移したあとで添付し直します
- Wiki:文書の管理に向いた道具に移すか、Backlog に残します
- カスタム属性:絞り込みに使っていた項目は、乗り換え先のテンプレートや項目で置き換えられるかを確かめます
Backlog のプロジェクトを削除すると、戻せません。移したあとで中身を確かめ、残すべきものを保存してから整理してください。
5. API キーを渡すときの注意
API で移す場合は、Backlog の「個人設定」の「API」から発行する API キーを使います。API キーでは、発行した人が見られる範囲のデータを読めます。
- 移すプロジェクトに参加している人が発行する:参加していないプロジェクトは読めません
- メールやチャットに貼らない:受け渡しの方法を、移す側と決めておきます
- 移し終わったら削除する:同じ画面から削除できます
6. 移したあとに増えた分を、足せるか
移してから切り替えるまでのあいだも、Backlog では課題やコメントが増えます。乗り換え先でもう一度移したとき、どうなるかを確かめておきます。
- 同じ課題が二重にできないか
- 増えた課題とコメントだけを足せるか
- すでに移した課題の、件名や状態の変更が反映されるか
二重にできるツールなら、移すのは切り替えの直前に1回にします。増えた分だけ足せるなら、早めに一度移して中身を確かめ、切り替えの直前にもう一度流す、という進め方ができます。
移す前のチェックリスト
確かめておくこと
- 移すプロジェクトを決めた(社外との業務依頼だけ、など)
- 社外の相手も含めて、乗り換え先に招待した(メールアドレスをそろえた)
- 「処理済み」と、追加した状態の読み替えを決めた
- 残すべき添付ファイルと Wiki を保存した
- API キーを発行する人と、受け渡しの方法を決めた
- 切り替えの日と、その直前にもう一度移すかを決めた
移す範囲や日程の決め方は、Backlogからチケット管理だけを移すときの手順にまとめています。
コレオネに移す場合
株式会社鶴が提供する「コレオネ」は、社外の相手との業務依頼に絞ったチケット管理のサービスです(2026年11月下旬公開予定)。Backlog から移す場合は、課題とコメントをコレオネ側で移し替えます。無料で、件数の上限もありません。
| Backlog | コレオネ |
|---|---|
| プロジェクト | 体制(同じ名前でつくる。既にある体制に入れることもできる) |
| 課題の件名・詳細 | チケットの件名・本文。本文の先頭に、課題キー・種別・優先度を書き添える |
| コメント | 書いた人・日時ごとに残す |
| 担当者・起票者 | メールアドレスが同じメンバーに付ける。見つからない人の分は、移し替えを依頼した管理者に付ける |
| 状態 | 未対応 → 新規依頼/処理中・処理済み → 作業中/完了 → 完了。追加した状態は、ご相談のうえ決める |
| 開始日・期限日・作成日時 | そのまま残す |
| 添付ファイル・Wiki・カスタム属性 | 移さない |
何度移し直しても、同じ課題が二重にできることはなく、増えた課題とコメントだけを足します。すでに移した課題の、件名や状態の変更は反映しません。体制の数は、お申し込みのプランの上限の中で移します。
ガントチャートや Wiki、Git 連携はないので、社内の開発や文書の管理は、Backlog などに残す使い分けが合っています。
移したあとの費用を比べる
人数とプロジェクトの数を入れるだけで、Backlog の新しいプランの料金と、コレオネの料金を並べて比べられます。
「Backlog」は株式会社ヌーラボの登録商標です。株式会社鶴は株式会社ヌーラボと関係がありません。