広告代理店、制作会社、印刷会社。マーケティングや広報の仕事は、社外の相手への「これ、お願いします」の連続です。バナーの修正、記事の確認、入稿データの差し替え。こうした依頼を、メールのスレッドと共有の Excel で回している会社は少なくありません。
この記事では、メールと Excel で回したときに起きやすい困りごとと、依頼を1件ずつ「チケット」にして管理する進め方を、手順に沿ってまとめます。
この記事の要点
- メールと Excel の困りごとは、最新の指示が分からない・誰が持っているか分からない・経緯が残らないの3つ
- チケットは、1つの依頼に、指示・期限・担当・やり取り・添付を1か所にまとめる仕組み
- 移すときは、小さな案件1つから始めて、依頼の型をそろえると定着しやすい
メールとExcelで回したときの3つの困りごと
1最新の指示がどれか分からない
修正の指示がメールのスレッドに積み重なると、どの指示が最新なのかが分かりにくくなります。途中から CC に入った人や、別のスレッドで出た指示も混ざります。
2いま誰が持っているか分からない
共有の Excel に依頼の一覧を作っても、更新が追いつかなくなりがちです。「お願いした件、どうなってます?」の確認のメールや電話が増え、その返事を待つ時間も増えます。
3担当が替わると経緯が消える
自社の担当者や、代理店の担当者が替わったとき、やり取りは前の担当者のメールボックスの中に残ったままです。なぜその仕様に決まったのかを、新しい担当者がたどれません。
チケットで管理するとは
「チケット」は、1つの依頼につき1枚作る記録です。1枚のチケットに、次のものをまとめます。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 件名 | 秋のキャンペーン バナー3点の修正 |
| 依頼する側・受ける側 | 広報部 → ○○広告 制作チーム |
| 期限 | 10月18日(金) |
| 状態 | 新規 → 作業中 → 完了 |
| 指示と添付 | 修正の指示書、元のデータ |
| やり取り | 質問・返事・確認を、このチケットの中だけで行う |
メールのように話題が混ざらず、Excel のように別に更新する手間もかかりません。状態を見れば、いま誰が持っているかが分かります。
チケットに移す5つの手順
- 小さな案件を1つ選ぶ:最初から全部を移さず、期間の短いキャンペーンなど、1つの案件から始めます
- 相手と一緒に使う場所をつくる:取引先ごと、または案件ごとに、代理店と一緒に使う場所をつくり、相手の担当者を招待します
- 依頼の型を決める:「修正依頼」「確認依頼」「入稿」など、よくある依頼ごとに、書く項目(対象・指示・期限・添付)をそろえます
- 「依頼はチケットで」と決めて伝える:新しい依頼はチケットで出し、メールで来た依頼もチケットに移してから返事をする、と相手と合意します
- 終わったら振り返る:案件が終わったら、困ったことを相手と話し、型を直してから次の案件に広げます
定着させるためのコツ
- 人ではなく、チームに頼む:代理店の特定の担当者ではなく、「制作チーム」のようなグループ宛てに依頼すると、担当者が休んでも止まりません
- 期限を必ず入れる:期限が近い依頼から手を付けられるようになり、催促の連絡が減ります
- 相手の負担を増やさない:相手の会社に、新しいツールの契約や費用の負担をお願いしなくて済む道具を選ぶと、協力を得やすくなります
- メールを禁止しない:急ぎの連絡はこれまでどおり電話やメールでもかまいません。決まったことだけは、必ずチケットに書き残します
いきなり全部の取引先・全部の案件を移すと、相手の負担が一度に増え、元のメールに戻ってしまいがちです。1つの案件でうまくいく形を作ってから広げるのが近道です。
道具の選び方
社外の相手とチケットで依頼をやり取りできる道具には、多機能なプロジェクト管理ツールから、業務依頼の管理に絞ったものまであります。選ぶときは、次の点を比べてください。
- 相手の会社に費用や契約が要るか
- 社外の人を人数としてどう数えるか(料金に響きます)
- メールアドレスがない人も参加できるか(現場の担当者や、共用の端末を使う人がいる場合)
- ガントチャートや Wiki など、他の機能が必要か(必要なら多機能なツールが合います)
株式会社鶴が提供する「コレオネ」は、社外の相手との業務依頼に絞ったチケット管理のサービスです(2026年11月下旬公開予定)。相手の会社は契約不要で、グループ宛てに依頼でき、メールアドレスがない人も ID で参加できます。
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